鼻整形は鼻にコンプレックスがある人にとっておすすめの施術方法です。
しかしなかには、鼻整形の施術後のトラブルが発生することもあります。
そこで今回は施術後に感染リスクやダウンタイム中にありがちなトラブル、対処法などについて解説します。
鼻整形には感染リスクがある
鼻整形手術後に熱感、赤み、強い痛み、腫れなどが長引く場合、感染の可能性が高いです。
このような症状を放置すると、皮膚が破れ膿が出る、プロテーゼが露出する、鼻の穴が引きつれる、鼻表面が凹むなどの重篤な状態に進行することがあります。
治療としてはクリニックにもよりますが、一般的に内服薬の服用や抗生剤の点滴投与を2週間行い、膿が溜まっている場合は切開して膿を排出後、傷口の毎日の洗浄が必要です。
これで症状が改善しない場合は、抜去手術が必要となり、再挿入は抜去から最低4ヶ月後に感染が完全に治まってから行います。
このように感染が疑われる場合は迅速な医療対応が必須です。
鼻整形のダウンタイム中によくあるトラブル
ここでは、感染リスク以外でよくある鼻整形のダウンタイム中のトラブルや対処法についてご紹介します。
傷口が開いてしまう
整形手術後に使用される糸は、皮膚表面の糸が1週間で、鼻内部の糸が2週間で抜糸されます。
糸が抜けることによる傷口の開くリスクは通常低いですが、傷口が外力によって引っ張られると、癒着した傷が開くことがあります。
このような場合には、傷口の再縫合を行う必要があります。
再縫合は、傷が開いた場合の適切な医療対応として行われ、傷の治癒を確実にするための処置です。
鼻の曲がり・ズレが生じる
術後1週間はプロテーゼや軟骨をギプスで固定しますが、曲がりやズレが生じることがあります。
このような症状が出た場合、まずはガス麻酔下で皮膚の上からプロテーゼを調整し位置を直します。
それでも問題が解決しない場合は、鼻の内部の傷を小さく切開して、直接鼻筋の修正を行います。
これらの処置は、プロテーゼの正しい位置を確保し、望ましい結果を得るために必要です。
鼻の穴のひきつれ・非対称
鼻の穴の内部で行った切開が拘縮し、鼻の穴が引っ張られて左右差が生じることがあります。
この問題は、特に再手術を行った場合や感染が発生した場合にひきつれが起こりやすくなります。
術後半年が経過すると、傷跡が柔らかくなり、ひきつれが改善されることが多いです。
しかし、それでもひきつれが残る場合には、解決のために皮膚移植を行う治療が必要になることがあります。
鼻筋の異物感・見た目の違和感
術後、異物が入ったことによる違和感を感じることがありますが、通常は時間が経過するにつれてこの感覚は消失します。
しかし、異物感に耐えられない場合は、異物を抜去することも可能です。
また、手術結果が「高い」「低い」「長い」「短い」「太い」「細い」といった患者の期待と異なる場合があります。
このような場合、傷がまだ癒着していない術後1週間以内、または炎症が落ち着いた術後4ヶ月以降に、プロテーゼの入れ替え手術を行うことができます。
プロテーゼの飛び出し
プロテーゼが突然飛び出すことは稀ですが、その前兆として赤みや腫れが現れることがあります。
これは感染やカプセル拘縮が原因であり、放置すると鼻先や鼻筋の皮膚に穴が開き、膿が出て最終的にはプロテーゼが飛び出す可能性があります。
このような症状が見られた場合、感染を抑える薬の服用やプロテーゼの抜去が必要です。
プロテーゼ周囲の被膜カプセルが石灰化し、皮膚が薄くなると、プロテーゼの輪郭が透けて見えることがあります。
プロテーゼが飛び出す前に治療を行うことで、傷跡や変形を防ぎます。
抜去後の再挿入手術は、感染原因の細菌が完全に消えてから、最低でも4ヶ月後に行うことが推奨されます。
鼻閉感
鼻中隔に軟骨を重ねることで鼻中隔が厚くなり、特に鼻尖縮小術を同時に行うと、鼻の中の空気の通り道が狭くなり鼻詰まりを引き起こしやすくなります。
術後は粘膜の腫れにより一層通気性が悪くなります。
通常、1~3ヶ月で粘膜の腫れは収まり、その間は市販の鼻炎スプレーの使用で鼻詰まりの症状が軽減されます。
症状が持続する場合は、移植した軟骨を部分的に削る処置を行いますが、この手術で鼻詰まりが完全に解消されない可能性があることを理解しておくことが重要です。
鼻整形のダウンタイム期間
鼻整形手術のダウンタイムは、手術方法や個人差によって異なります。
オープン法とクローズ法では、術後の傷跡の見え方が異なります。
腫れは術後3日目にピークを迎え、1~2週間で大きな腫れは引きますが、細かい腫れが完全に消えるには半年程度かかることもあります。
内出血は通常2週間程度で自然に消えます。
術後の痛みは個人差があり、腕の良い医師による手術であれば軽減されることが多いですが、一般的には鎮痛剤で管理可能です。
ギプスや抜糸は手術後数日で行われ、メイクは抜糸の翌日から可能です。
外出時はマスクで鼻部分を隠すことができます。
手術を受ける際は、術後の管理を含めた全体的なプランを理解し、休暇を取るなど周囲にばれないよう配慮することが推奨されます。
ダウンタイム中の過ごし方
術後は患部を指で触ったりこするのは厳禁です。
清潔な手でも感染のリスクがあり、刺激により傷の治りが遅れ、傷跡が残る可能性が高まります。
また、激しい運動や入浴で血行が良くなると腫れが悪化しやすくなります。
特に湯船やサウナは血行を促進するだけでなく、雑菌による感染のリスクもあるため、術後3日間はシャワーのみで済ませることが推奨されます。
鼻整形の感染や腫れ、痛みがひどいときはクリニックへ
今回は施術後に感染リスクやダウンタイム中にありがちなトラブル、対処法などについて解説してきました。
鼻整形手術後に熱感、赤み、強い痛み、腫れなどが長引く場合、感染の可能性が高いです。
そのまま放置しておくと鼻の引きつりなど重篤な状態になるおそれもあるため、すぐに施術したクリニックに相談してみてください。