ハイフとは、高密度焦点式超音波療法(High Intensity Focused Ultrasound)の頭文字をとった美容医療のことです。
肌のリフトアップ効果があり、一般的なダウンタイムは1~2週間程度とされています。
そこで今回は詳しいダウンタイム時期の症状や過ごし方、注意点について解説します。
ハイフとは
ハイフ治療は超音波の熱エネルギーを一点に集中させて、たるみの原因であるSMAS筋膜を照射し、熱によるダメージが筋膜を縮ませることで肌のリフトアップを図ります。
この熱ダメージが肌内部での修復過程を促進させ、エラスチンやコラーゲンのような美容成分の生成を活性化させます。
その結果、肌にハリと潤いがもたらされ、リフトアップ効果と美肌効果の二重のメリットが得られることがハイフの大きな特徴です。
この一連の効果により、肌の若返りと美容向上が期待できるため、多くの方に選ばれています。
ハイフの持続期間は通常半年から1年程度ですが、効果の実感には個人差があり、使用する機器によっても異なります。
施術後はすぐに効果を感じることができ、特に1ヶ月から3ヶ月の間に最大の美肌効果が現れることが多いです。
効果の持続期間や機器の種類については、カウンセリング時にクリニックに確認すると良いでしょう。
ハイフの効果
ここでは、ハイフで得られる効果についてご紹介します。
リフトアップ効果
ハイフは、SMAS筋膜へ超音波の熱エネルギーを照射してたるみを内側から引き上げ、リフトアップ効果を実感できる治療です。
肌表面へのダメージはほぼなく、特にフェイスラインの整えや小顔効果が期待されます。
エステでも施術可能ですが、より効果と安全性を求める場合は、医療用ハイフを取り扱うクリニックでの施術がおすすめです。
特にウルセラシステムを使用するクリニックでは、高いリフトアップ効果が期待できます。
シワの改善
ハイフはリフトアップ効果だけでなく、目元や口元の小じわの改善にも効果が期待できます。
特にソノクイーンと呼ばれる機械は、顔の細かいシワに特化しており、「アイシャドウハイフ」とも称されます。
この機械を用いることで小じわへの効果が顕著になるため、シワ改善とリフトアップの両方を求める方には、ソノクイーンを取り扱っているクリニックを選ぶことをおすすめします。
肌質改善
ハイフ治療による肌内部のダメージ修復過程でエラスチンやコラーゲンの生成が促され、肌の新陳代謝が活発になります。
これにより乾燥肌の改善、肌荒れの解消、トーンアップなどの肌質改善効果が見込めます。
ハイフによって生成される美容成分は、施術後約3ヶ月で最大の効果を迎え、その後も美肌効果が持続します。
特に肌質改善に優れた機械としてウルトラフォーマーⅢがあり、ハイフシャワーという独自機能を搭載しているため、美肌に特化した効果的な治療が可能です。
この治療法は肌の深い部分から若返りを促す魅力的なオプションです。
部分痩せ効果
ハイフは顔だけでなく、身体の脂肪層にも照射が可能で、特に二重あご、二の腕、お腹、おしり、太ももなどの脂肪が落ちにくい部位への効果が期待されます。
この治療法は脂肪細胞を直接溶かし、体外に排出することで部分痩せを実現します。
リバウンドのリスクも少なく、肌表面へのダメージがほとんどないため、施術が他人に気付かれることなく行えます。
また、皮膚のたるみも起こりにくいです。
部分痩せに特におすすめの機械はウルトラセルQ+で、リニアハイフカートリッジを使用して広範囲の脂肪層に効率的に照射可能です。
このようにハイフは、ダイエットで効果が見込みにくい部位にも効果的にアプローチできる施術として評価されています。
ハイフのダウンタイム期間とは
医療ハイフの施術後は、熱エネルギーによるダメージから回復するためのダウンタイムが発生します。
この期間のピークは通常、施術後1~2週間で、多くの場合は約1週間で落ち着きますが、個人の肌状態や施術の強度、照射された部位によって期間が前後することがあります。
1ヶ月が経過しても症状が改善されない場合は、医師に相談することができるため安心です。
ダウンタイム中は、医師の指示に従って適切にケアを行い、無理をせず休養を取ることが重要です。
症状 | ダウンタイム期間 |
痛み | 数週間~1ヶ月 |
赤身 | 数日~1週間 |
腫れ・むくみ | 数日~1週間 |
やけど・水ぶくれ | 1ヶ月程度 |
神経損傷 | 1ヶ月以上 |
ハイフのダウンタイム中の主な症状・副作用
ここでは、ハイフのダウンタイム中の主な症状や副作用についてご紹介します。
施術中の痛み
ハイフの施術中には、チリチリとした痛みや骨に響くような痛みを感じることがあります。
痛みが気になる場合は、医師と相談して機械の出力を調整するなどの対策が可能です。
また、施術後に筋肉痛に似た痛みを感じることもあるため、施術前には痛みへの対応も含めて医師と十分に話し合いましょう。
赤み
ハイフ後、肌の血流が増加するため、赤みや熱感を感じることがありますが、これは一時的なもので、通常は翌日には収まります。
気になる場合は、保冷剤で冷却したり、肌をしっかり保湿することが効果的です。
これらの対処法は、不快感を軽減し、肌の回復を促すのに役立ちます。
腫れ・むくみ
ハイフ治療後には、肌の内部で一時的な炎症が起こることにより、腫れやむくみが発生することがあります。
この症状は通常2〜3日で軽減し、長くても1週間後には外見上わからなくなる程度に治まるため、大きな心配は不要です。
この期間は特別な注意を払い、適切なケアを心がけることが推奨されます。
やけど・水ぶくれ
稀ですが、クリニックでのハイフ治療でも火傷や水ぶくれの症状が出ることがあります。
これは通常、機械の出力が過剰であったり、照射方法が不適切であったりする場合に発生します。
特にエステや自宅でのセルフハイフでは、このようなリスクが高まる傾向にあります。
安全に治療を受けるためには、医療従事者が操作するクリニックでの治療を選ぶことを強くお勧めします。
神経損傷
ハイフ治療は、適切な出力調整と施術方法が不可欠です。不適切な照射により神経損傷のリスクがあり、顔面の麻痺や感覚異常が発生することがあります。
このような症状は数ヶ月にわたり持続することもあり、完全に回復しない場合も存在します。
特にエステハイフの場合、この種のリスク報告が多いため、安全性を重視するなら医療クリニックでの施術を選ぶことを推奨します。
ハイフのダウンタイム中のおすすめの過ごし方
ハイフのダウンタイム中のおすすめの過ごし方についてご紹介します。
肌を清潔に保つ
ハイフ後の肌は非常に敏感になっているため、普段以上に肌に触れるものの衛生面に注意が必要です。
肌を触る際は手を清潔に保ち、使用するスキンケア製品も清潔であることを確認しましょう。
また、枕カバーなど直接肌に触れるものはこまめに交換するなど、清潔な環境を維持することが重要です。
肌の内部は見えないダメージが残っているかもしれないので、肌が完全に回復するまでは、清潔を保つことを意識し続けると良いでしょう。
紫外線対策
ハイフ施術後の肌はダメージを受けて敏感になっており、紫外線による肌トラブルのリスクが高まります。
ダウンタイムを長引かせないためにも、施術後は紫外線を極力避ける工夫が重要です。
施術は夕方以降に予約し、外出時には日焼け止めを塗り、帽子やマスク、サングラスを利用するなどして肌を保護しましょう。
また、施術直後は外出を避け、室内で過ごすようにすると良いでしょう。
スキンケアを丁寧におこなう
ハイフ施術後の肌は非常に敏感で乾燥しやすくなっていますので、普段以上に保湿と低刺激のスキンケアを心がけましょう。
具体的には、保湿の回数を増やす、シートマスクを使用する、刺激の少ないスキンケア製品を選ぶなどが有効です。
また、肌を強く擦る行為は避け、使用するスキンケア製品は常に清潔なものを使うことが大切です。
可能であれば小分けになっている製品を使用すると良いでしょう。
ハイフの施術当日にしてはいけないこと
ハイフ施術後は血行を促進する活動や施術部位の刺激を避けることが推奨されます。
激しい運動、長風呂、サウナ、飲酒、マッサージなどは施術当日に限らず、可能な限り数日間は控えることが望ましいです。
入浴は必要ですが、長風呂は避けてシャワーで済ませることで肌の負担を最小限に抑え、理想的な回復を促進することができます。
ハイフの施術を受ける際の注意点
ここでは、ハイフの施術を受ける際の注意点についてご紹介します。
治療を受けられないケースがある
ハイフ治療は、次のような条件を持つ人には推奨されないことがあります。
施術部位に金属が埋め込まれている人、顔に重度の炎症やニキビがある人、ステロイドを長期間使用している人、金属アレルギーのある人、妊娠している可能性のある人、その他基礎疾患や特定の既往歴を持つ人です。
これらの条件に該当する場合は、カウンセリングを受けてハイフの治療が適切かどうかを専門医と相談しましょう。
ハイフの効果を実感しにくいことがある
ハイフ治療は多くの人に効果がありますが、個人によって効果の度合いが異なることがあります。
特に以下のような人はハイフの効果を実感しにくいことがあります。
- 顔のたるみが少ない若年層:たるみが少ないため、顕著な変化を感じることが少ない。
- たるみが進行しすぎている人:たるみが過度に進行していると、ハイフだけでは十分なリフトアップ効果が得られないことがある。
- 施術部位の脂肪が少ない人:脂肪が少ないと、ハイフによる改善が目立たない可能性がある。
これらの条件に当てはまる人は、ハイフが適切な治療かどうか、医師とのカウンセリングを通じて検討することが重要です。
効果の有無を判断し、他の治療方法を検討することも必要になるでしょう。
ダウンタイム・副作用が生じることを把握しておく
ハイフは通常、ダウンタイムや副作用が少ない治療ですが、副作用が完全にないわけではありません。
大半の軽度な副作用は1週間から2週間で回復しますが、火傷や神経損傷などの重度の症状が発生した場合、回復には1ヶ月以上かかることもあります。
治療を受ける際は信頼できるクリニックを選び、副作用のリスクを最小限に抑えることが重要です。
ハイフのダウンタイム中は安静にして過ごそう
今回は詳しいダウンタイム時期の症状や過ごし方、注意点についてご紹介してきました。
ハイフのダウンタイムは、一般的に痛みや赤み、晴れの症状は、2、3日~1週間程度とされています。
長くても2週間前後で気にならなくなりますが、火傷や神経損傷の症状が出た場合は、1ヶ月〜それ以上の時間が必要になるケースがあるので要注意。
もしダウンタイムの症状が治まらないのなら、施術してもらったクリニックや意志に相談してみて下さい。
またダウンタイム中は肌を清潔に保ち、紫外線対策やスキンケアなどを怠らないようにしましょう。
今回の記事を参考に、ハイフのダウンタイム中を安静に過ごしてくださいね。